ミハイル・ブルガーコフ 新潮文庫(2015) もう慣れてしまったし。ぼくはブルジョワの犬で、インテリなんだ。いい生活を味わってしまったんだ。自由なんてなんだっていうのさ。煙のような実態のない幻、虚構だよ。不幸な民主主義者たちの病的な幻想さ…… (犬の…
三浦しをん 新潮社(2007) 「俺だって本当はわかってる。すぐにだれかを好きになるのは、だれのことも好きじゃないってことだ。時々、こわくなるよ。俺、ずっと一人のままなのかなあって」 (永遠に完成しない二通の手紙 18p) 私はそのときつきあっている相手…
中村珍 太田出版(2014) ・私は私の代で家族を作ることは絶対にやめようと思いました それは まだ見たことがないずっと見ることがない私の家庭を守るためです
ドストエフスキー (訳)江川卓 新潮文庫(1969) ・ぼくは意地悪どころか、結局、何物にもなれなかった---意地悪にも、お人好しにも、卑劣漢にも、正直者にも、英雄にも、虫けらにも。かくていま、ぼくは自分の片隅にひきこもって、残された人生を生きながら、…
森見登美彦 朝日文庫(2016) ・「君は自分に嘘をついている。怖がってるだけだよ。本当は正義の味方になりたいんだろ?そうだろ?なりたくてたまらないのさ。そうに決まってる」35p